BMW 335iセダン(M Sports)試乗インプレッション(長文)
先日、三宮のBMWで335iツーリングの見積もりをした際に、24時間試乗が可能ということで貸して頂きました。職場まで持ってきてくれた担当Nさんに感謝です。
試乗はいきなり岡場のトマト&オニオン(爆)→湾岸を軽く流して→六甲山と、平日なので急いで回りました。
まず【長所】
①アンバーの照明は目に優しくて、都会的でもある。北欧家具のように、簡素だが機能的で美しいインテリア。
②市街地でもそれほど固くなく、高速では路面に吸い付くように走る。
③高回転の伸びも低速トルクも十二分。(ファミリーカーにはちょっと過剰で330あたりが適正?)
④峠でもそこそこ粘る足回り、DSCを切ってテールを振り出すのも簡単。それでいて、運転者以外にも不快でない固さ。回頭性も50:50の重量配分のためか、とってもいい。ブレーキもなかなかへこたれない。
⑤シートヒーターは奥様絶賛。(私はカチカチ山になりますが)左右独立温度調整はこのクラスには標準になりましたが、必要なものです。後席用のエアコン吹き出し口も暑がりの人には嬉しい。
⑥固すぎず、柔らかすぎず、乗降性も、ちょっと飛ばすくらいでは十分なホールド性もいいシートです。適度に太いステアリングも上々。
【短所】
①善良な顔つきで、威厳なし。
②iDriveのナビはとっても扱いにくい。標準オーディオはE46 M3以下。耳垢いっぱいつめて聴いている感じ。音質調整は高音と低音のみで、20年前のカーオーディオみたいです。
③自動変速モードでは何速に入っているかわからない。おそらくトルクが太いがためにデフォルトで2速発進する(BMWのトルコンでは普通らしいですが)。停止時のブレーキホールド機能が無い(クリープは嫌いです)。
④シフトのパドルは増減でボタンが異なるので、手が小さい自分は持ち替えるか、ピンポイントの場所を握る必要あり。
⑤スマートキーは運転時にはスロットに差し込まないといけないので、いまいちスマートでない。(実は挿さなくていいという説も)
⑥トランク内の出っ張りが多くて使いにくい。
⑦この内容で700万円以上は高すぎます。
要は、運転してなんぼというクルマで、インターフェースの詰めはM3やアルピナに劣りますね。値段が違うので仕方ないでしょう。ファミリーカーとしては余裕で合格ですが。
先日試乗したE63 AMGは豪華装備ですが、クルマに乗せられている感じでした。新型Cクラスはどうかというと、ヤンキーっぽい野暮ったい外観と貧乏臭い内装で、試乗する前から却下ですね。C63のエンジンは凄そうですが、別にあんなホイールベースの長いクルマなんかでサーキットを走る気はしないですし、公道では暴徒化して捕まりそうです。
ついでに、レガシィの長期レポートも。
【長所】
①高速をあまり加減速せずに制限速度+αくらいで走ると10以上伸びる燃費。
②軽量を生かして、峠では前輪荷重が多い割には意外と軽快。
③国産車でスバルだけがパーキングライトを装備している。
【短所】
①軽すぎるステアリング。高速では接地感が少なくフラフラ。
②柔らかすぎて横のサポートも少ないシート。長距離では相当疲労が貯まります。
③自発光式のインパネ。最近の国産車に多いですが、発光部と非発光部の光量差が大きいため目に優しくないです。
④低速トルクが所詮2 Lなので弱すぎ。街中では結局フルスロットル状態になることが多いため、通勤では燃費が悪く6 Km/Lを割ることもしばしば。
⑤ダッシュボードや内装材が安っぽい。高級感を出そうともしていない。(たかだか300万円くらいのクルマならこんなもの?)
⑥ロール、ピッチとも全体に多め。ブレーキの容量も明らかにエンジンに対して不足してます。
⑦勝手に外気導入に切り替わるエアコン、そしてエアコンフィルターが全く機能しない。エンジンを切ると動かなくなるパワーウィンドウ。
⑧車速感応ドアロックがなく(最近のにはあるかも)、施錠したら内側からはドアレバーを引いても解除できない(ロックレバーを切り替える必要あり)。緊急時はどうするつもり?ガソリンタンクの蓋もいちいちレバーを引いて解除する必要があるのがうざいです。ドイツ車は施錠しててもドアレバーを1回、もしくは2回引けばドアが開きます。ガソリンタンクの蓋はドアロック中も非施錠に設定できます。
⑨国産車はあまりメンテナンスしなくても乗れるとはいえ、消耗部品の警告システムがほとんど無いのは不安になります。灯火、ブレーキパッド残量、エンジンオイル量、タイヤ空気圧、クーラント量。これくらいは最低限必要でしょう。今まではガソリン満タンのついでに店員が見てくれるからよかったかも知れませんが、これだけセルフのスタンドが普及したら車検まで点検しない人のクルマなんて危なくってしかたないですね。(実際にリバースランプのコネクタが外れた時は気付かなかったし)
⑧でも書きましたが日本人は緊急対応やセキュリティに疎すぎますね。(横滑り防止装置やカーテンエアバッグが一部の高級車を除けばオプション扱い。このレガシィには偶然付いてますが。)おそらく今まで日本は安全だったためだと思いますが、自動ロックが無いと例えば信号待ちなどでドアを開けて荷物を盗まれたりする事件が日本でも少しずつ増えていたり、逆に解錠しにくい構造だと事故などの際にとっさに対処できない危険性があります。また、ガソリンスタンドで店員がいきなりドアを開ける姿がよく見られますが、これは外国ならトラブルになるでしょう。私にとってクルマというのは家以上に高度なプライベート空間なので、ドアを勝手に開けられるというのは、他人がいきなり外から自分の書斎にノックもせずに入ってくるのと同じことと考えますので、二度とその店には行きません。というか、直ちに帰ります。
ちなみに、横滑り防止装置は暴走を助けるものではなく、運転があまり上手でない人がカーブを曲がる時にオーバースピードで入ってしまったり、カーブの途中に水たまりとかオイルとか砂とかで不測の状況があったり、直線でも高速道路走行中に大きな障害物がいきなり出現した時に、四輪に別々にブレーキをかけてスピンやコースアウトを防ぐものです。わずか数万円の出費でかなりの事故を防げますので、皆さんぜひ買い替えの際には装備しましょう。後付けはできませんので。
カーテンエアバッグについては、例えば側面衝突やオフセット衝突に際には正面のエアバッグでカバーしきれない部分を覆って頭部を保護します。人間の脳の側頭部には海馬をはじめとする大脳辺縁系という重要な部分があり、短期記憶や感情という大切な仕事をしています。たとえ、目立った外傷がなくとも衝撃でここがやられたら、手足が動いてももはや社会的な活動はできなくなります。映画では「博士の愛した数式」や「50回目のファーストキス」といった作品が典型的な症状を現しています。カーテンエアバッグが短期記憶障害を予防したというデータがあるかどうかは知りませんが、脳の打撃は極限までに減らさないといけないことは言うまでもないと思います。
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